現Jリーグチェアマンの村井満さんがあるインタビューで、
「サッカーほど知的持久力を必要とするスポーツはない」
と言われてた。
大人であれば、90分。
ジュニアサッカーでも40分。
刻一刻と状況の変化に対応してプレーを選択しないといけないので、
課題を発見して解決し続ける力=知的知的持久力
が必要なのは、納得がいく。
一方、サッカーは瞬間的なひらめきだったり、
考えた末に出たプレーなんだなとは到底思えないような
感覚によるプレーにも面白さがあり、
プレーが全て思考の上で完結される
という考え方だけではいけないという気もする。
でも、そんなプレーも
ずっと紐解いていけば、色んなプレー経験や、
思考の足跡の積み重ねの上で、
ある瞬間に感覚的に研ぎ澄まされてプレーで表現されたもので、
ベースにはやはり、
経験や思考の積み重ねが大きく関係していると思う。
参考:積み重ねた経験と思考の足跡~インテリジェンスさを発揮するには~
知的持久力をつけるために、
常に思考する力(思考力)が必要という事だ。
だが、子ども達に思考力を身につけさせるのは難しい。
考える習慣は、
サッカーの現場だけで養われる事はないし、
むしろ、日常生活の大部分を占めている時間に依るものが大きい。
だから、スタンス的には、
思考力を身につけさせるためにサッカー現場で変えてやる
という肩ひじ張った感覚はないんだが、
そこを変えていく仕組みは、サッカー界が今後抱える課題であるし、
知的持久力が必要なスポーツだからこそ、
サッカーで育った人材が、担っていくべきかなとも思う。
セカンドキャリアの問題も、子どものうちからの底辺教育が必要と思っている。
引退してからでは、遅いから。
話が少し飛躍してしまった。
この事については、ほんとに思う事がたくさんあるので、
どこかの機会で記事としてまとめよう。
元に戻り、
知的持久力をつけるためのベースになる思考力を育てる事を
サッカー現場の中から考えてみる。
と言っても、活気的なアイディアはないんだが、
単純に、考える機会を作るという事が必要だろう。
その時に、キーワードになると思うのが、「言語化」と「質問力」
昨日の記事と少し似ている部分はあるけど、
どんな「言語」を使うのかで、
子ども達の知的好奇心をくすぶるのか、くすぶらないのかは大きく変わると思う。
近頃の言葉で言うと、
「ハーフスペース」
という言葉があるが、聞き馴染みのない言葉をあえて使う事で、
知的好奇心がわくと思う。
そして、
「なら、ハーフスペースを有効に使うに使うにはどうしたらいい?」
と「質問」をする。
少なくとも、
「この辺のスペースを使いなさい」
と言うよりは、考える機会の確保に繋がっているはずだ。
結局は、こういうことの積み重ねで、考える習慣を与えていくしか
知的持久力はつけられないと思っている。
そこには、本人自身の知的好奇心や考える力も必要だろうけど、
指導者ができる事もある。
そのことを忘れないで、
言ってしまえば(答えを与える)簡単な事も、
遠回りして考えさせる機会を作り出すようにしていきたい。
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