自分のプレーの長所は??
という質問と、
自分のプレーの武器は??
の質問に対する答えは、おそらく同じになると思う。
だけど、武器というのは、そんな簡単に武器と言えるほど軽いものじゃない。
逆に、長所は、自分のプレー全体の中で少しでも自信があれば、
長所と表現しても違和感はないんだが。
そう感じるのは自分だけなんだろうか??
ふとそんな事を思ったのも、
東京で一緒にサッカースクールをやってる阿部翔平のキックに魅せられたから。
彼がTwitterでキックの蹴りわけ方の動画をあげてるんだが、
この動画がとにかく凄い。
まっすぐ蹴るには蹴り足を出来るだけ横向きにすることがポイント。
柔軟性が大切で、体は硬くてキックが上手いって人をあまり見たことがありません。
柔らかいけど上手くないって人もいるんですけどね!笑— 阿部翔平 (@abeshohei21) September 30, 2019
ここまでくると、長所と言うよりは、絶対に武器と言った方がいいと思う。
この動画だけでも凄さが伝わり、
彼が左足を武器にJリーグの舞台で活躍してきた事が分かるが、
彼の話を聞くと、より武器という言葉に重みを感じてしまう。

武器にするための工夫と努力
サッカーにおける武器とは、
自分の意図した通りにプレーでき、相手がどうであれ、主導権を握れ、状況を変える事ができるもの
と自分なりに解釈している。
例えば、彼のようにキックが武器であれば、キック1つで状況を変えれるだろうし、
ドリブルが武器であれば、常に自分の間合いで仕掛ける事ができ、
状況を変える事ができる。
自分の中で少し得意くらいの長所のレベルでは、
相手によって通用する・しないがあるだろうし、
状況を変えるくらいのものにはならない。
武器になるには、自分なりの型が必要だ。
参考:替えの効かない選手になるためには~型を持ち武器を磨く3つの方法と手順~
彼は、キックの蹴りわけ方について色々教えてくれた。
・足の甲のどの部分でボールを捉えるか
・ボールのどこを捉えればいいか
・ボールを捉えるときの足首の角度はどうか
・足を振り抜く角度はどうか
こういうポイントを蹴りたい質のボールで意図的に蹴りわける事ができるらしい。
まさに、自分だけの型だと思う。
この型を習得するために、今もなおだろうが、
何万回も自分のキックと向き合ってきた
と言っていた。
キックに限らずなんだろうが、長所やセンスと思ってるうちは、
どんなプレーも武器にはならない。
彼のように、いつでも、どこでも再現できるには、
どうすればいいか常に考えてチャレンジする工夫も必要だし、
自分の中でぶれないものになるには、努力の量も必要だ。
それができてはじめて、武器になるんだと思う。
武器を活かすという考え方
武器ができたら、
武器をうまく使いこなせるようにならないといけない。
いつでも武器を振り回していては、さすがに対応されてしまうだろう。
分かっていても止められないというのが武器とも言えるが、
サッカーをするのに賢さがなくなってしまえば、面白くない。
参考:賢い選手とは~状況に応じたプレーの修正と妥協点を見つける力~
武器を活かすには、
・武器を使う状況を知る事
・武器を使う状況を自ら作り出す事
この2つが重要だと思う。
だとすれば、賢さというのは武器を活かす上で重要な要素になる。
また、賢さが身に付くと、駆け引きをする事が楽しくなり、
より武器を活かせるようになってくるだろう。
参考:サッカーの魅力とは?~駆け引きの重要性について考えてみる~
まとめ
長所と武器は同じようで、同じではないものと思っている。
武器は、絶対的な優位性を担保してくれるもので、
それがある事で、相手の警戒は武器に向き、
駆け引きの先手をとる事ができるようにならないといけない。
それくらい強烈なものであるからこそ、
武器を身に付けるためには、
自分なりに向き合い、工夫し、努力を重ねる事が必要だ。
そして、その武器も磨き続けなければ、いずれ錆びてしまう。
錆びるという事は、相手に対応され、通用しなくなる事。
錆びないために磨き続け、時にはバージョンアップしていく事も必要だ。
僕ら指導者は、その大事と思う武器を隠させたままにしてはいけない。
隠させるというのは、自主性を奪う事と等しいと思っている。
子ども達のそれぞれの長所が武器になるように、
チャレンジする機会を与え、気付きを与えてあげないといけない。
そこで、磨くか磨かないかは、その子のサッカーに対する姿勢と思うが、
それを無視することなく、磨くきっかけをいつでも与えれるようにしたい。
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