成長をしていくためには、常に現状を変えていく必要がある。
だが、変化する先の目的地が明確でなければ、
変化に対する行動を起こすのはなかなか難しい。
それに、行動に移せたとしても、
それは「とりあえず」であって、
遠回りどころか、右往左往したまま
「行動したふり」
になったりすることもある。
子ども達に現状を変えて欲しいと思った時、
なかなか意識も行動も変わってくれない。どうしよう。
と思った事がある人も多いだろう。
それは、
・目的地を明確に示してあげれない
・目的地までの距離があまりにも遠すぎる
という事に理由があると思う。

心理学的ホメオスタシスを知る
人の脳には、
生命を維持する事を最優先にする優秀な機能がある。
「今、生きている」状態であれば、脳は、
「今の状態で生きてるんだから、何かを変える必要なんてないよ」
と教えてくれ、変化を止めようとする。
これを、心理学的ホメオスタシス(心理学的恒常性)
と言うんだが、
この機能があるから、人は、
今のままの自分でいる事を好む。
こんな話を子ども達にするのはナンセンスだが、
こういう機能がある事を知っておくと、
子ども達が行動に躊躇している時や、
チャレンジに対する緊張や不安の時、
それを取り除くヒントになるんじゃないだろうか?
「誰でもそんなことがあるんだよ。大丈夫!!」
とそっと背中を押してあげるだけで子ども達の心は楽になるはずである。
目的地をどうするか?
目的地の事を考えてみよう。
前述したように、
・目的地を明確に示してあげれない
・目的地までの距離があまりにも遠すぎる
というのが、子ども達の行動を妨げている要因になっていると思う。
目的地も一人一人様々で、
さすがに気づいた点はアドバイスできたとしても、
年中無休で管理してあげる事は難しい。
また、子ども達の成長スピードを考えると、
すぐに次の目的地が出てくるはずだ。
つまり、
目的地のアップデートをしていかなくてはいけないという事。
だとしたら、
目的地を明確に示してあげれないのは、当然だし、
目的地の距離を逐一確認してあげれないのも当然。
だが、
目的地の探し方を教えてあげる事はできる。
これが結構重要と思ってて、与えられた目的地じゃなく
自分で決めた目的地になると、
より意識は高くなり、行動へのパワーは増すはずである。
アドバイスをしながらも、
自分で目的地を設定できる考え方を教えてあげる事が、
指導者ができる目的地の探し方なのかもしれない。
まとめ
指導者は、子ども達の成長を願っている。
サッカー指導者であるから、プレーの上達を願っているが、
一番は、サッカーを通して立派な大人に育ってくれる事だ。
そのためには、
現状に満足しないという態度を身につけさなければいけない。
普段から、コツコツの積み重ねの大切さを説いてるのも、
現状から少しでも成長させたいという想いがあるからである。
子ども達は、物事の考え方などまだまだ分からない事ばかりだ。
考え方の整理ができていない事が、
行動を躊躇させることに繋がっているんだと思う。
行動をする事に意味があると言う人もいる。
行動し、失敗しながら進んでいく事で学びが得られるのは分かる。
だが、せっかくなら、
明確な目的地の設定の中で、進みながらの失敗経験を積んで欲しい。
効率性を求める訳じゃないんだが、
たくさんの情報が溢れ、情報を取捨選択していかなければならない時代において、
とりあえずの精神は少し違う感じがする。
目的地に必要な情報を集めながら、
コツコツとやるべき事を積み上げていって欲しい。
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