練習中に指摘されたことについてすぐ修正しようとチャレンジする子は、
成長速度が早い。
修正力があるという事は、
自分がチャレンジしたことに対して、
なぜ失敗が起こり、どうやって成功させるかを考えているという事。
成長速度が上がるのは当然だ。
だが、この修正力を身につけさせる事はなかなか難しい。

修正力を身につけさせるためのポイント
まずは、練習テーマを明確にする事が大事だ。
自分も、トレーニングさせてる時しょっちゅうあるんだが、
テーマにしてる事と違った事が気になり出し、つい口を出したくなる。
テーマに繋げるために必要な事であれば、いいんだろうが
その場の思いつきみたいな感じで口を出されてしまうと、
子ども達の頭の中は、チンプンカンプンになってしまう。
改善しないといけない情報は増え、あれもこれもと考えるようになり
余計に修正する箇所は増えてしまう。
それはそれで、試行錯誤があるからいいんだろうが、
着実に成長の足跡を踏んでいくという事を考えれば、
練習テーマを明確にし、そのテーマに対しての課題の提示と、
修正点のヒントを与える事が必要だろう。
参考:積み重ねた経験と思考の足跡~インテリジェンスさを発揮するには~
指導者ができるのは、ここまでだ。
気を付けなければいけないのは、
修正点の答えを子ども達に与えてしまってはいけないという事。
答えを言ってしまうと、その瞬間は修正力が働き、課題を解決できるかもしれないが、
与えられて改善したプレーには、すぐに綻びが生まれてしまう。
脳の記憶装置は、優秀なようで優秀でない。
自分の頭で考えた上で、実行できないと、しっかりとした記憶としてとどまってくれない。
いざ、同じ場面がやってきた時に、同じ失敗を犯してしまうという事だ。
修正力がある子どもとは
当然の事ながら、向上心に満ち溢れている子ども。
修正力に限らないとは思うが、修正力がある子は、
何でも吸収してやろう。
失敗しても、何度もチャレンジしてやろう。
という姿勢が指導していて伝わってくる。
ちょうど、先日ある友人と話したんだが、
「何でも、強いメンタルがあればやっていける」
と言ってた。
その友人は、弁護士をやってて、今度新たにサッカースクールを一緒にやるんだが、
そんな賢いはずの彼が、気持ちの大切さをまず言った事が、
妙に、自分の心に刺さってしまった。
自分自身もサッカーを長年やってきて分かってるんだが、
何でも最初から上手くいくことはない。
チャレンジし、失敗を重ねながら少しづつ成長していく。
修正力がある子は、そのコツコツやる事の大切さを分かってるんだろう。
共通するのは、真面目であり、自分自身としっかり向き合える子どもである。
言われるんじゃなく、自分軸でプレーを見つめる事ができるからこそ、
何を修正すべきかが明確になるのだろう。
参考:自分を客観視できる賢さを~「競争」に勝つ事と「自分軸」を持つ事~
まとめ
修正力を身につけさせるために、指導者ができる事は、
練習テーマを明確にしたり、
目標を明確にしたり、
課題を明確にしたり、
進むべき方向の道しるべを作ってあげる事。
そして、道しるべを作ってあげたら、そのまま放置するんじゃなく、
つまずいたり、転んだりした時に、そっと手を差し伸べてあげなくてはいけない。
そこで、強引に引っぱり上げて、道に戻すんじゃなく、
なぜつまずいたか?
なぜ転んだか?
を考えさせるヒントを与えないといけない。
強引に戻すだけでは、また子ども達は、同じつまずきを繰り返す。
修正力は、自ら考える力が備わらないと身につかない。
指導者の関わり方にもかかっている。
修正力ある子どもは、
向上心に満ち溢れ、コツコツ積み上げる事の大切さを知っていて、
自分軸でプレーを見つめる事ができる。
だが、残念ながらそういった子よりも、
与えられる事に慣れ、答えをすぐ求めてしまう子が多い。
修正力も然り、色んなアプローチの中で、子ども達の「自立心」を育んでいかなければいけない。
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