「もっと子どもに上手くなって欲しい」
「どうやって自主練させるべきか」
子どもに期待をしておられる方なら、こんな悩みがあるだろう。
実際、こんな質問はたくさん受ける事があるし、
もし、サッカー未経験者であれば、なおさら聞きたい訳で、
それ自体を否定するつもりは全くない。
各ご家庭で子どもとの接し方については、十分考えておられると思う。
その子に必要と思ってるなら、接する時間も多く、性格も分かってる親の意見を尊重したい思いもあるし、
「ご家庭では、できるだけ何も言わずに支えてください」
とは言うようにしている。

サッカー指導に親が接する時のポイント
指導者側に立てば、一番は、お任せしていただく事。
指導者も子ども達に接しつつ、この子のここを伸ばしてあげたい。
というゴールを持っている。
このブログでも何度も書かせてもらってるが、それには、
コツコツの積み重ねが必要だ。
一気に何かを修得させようとすると、疎かになる部分が出てくるし、
結局、中途半端で進歩が見えない状況になってしまう。
参考:サッカー指導は、プラモデルの組み立てに似ている~全体像をイメージし、細部をコツコツと~
だから、指導者としては、
任せていただきたいという思いがある。
それでも、ご家庭でも指導をしたい。
と思われるなら、これだけは守っていただきたい。
それは、
「指導者と同じスピード感で接する」
「指導者の指導を尊重する」
という事。
この2つのポイントには、
・技術の修得に伴う段階の設定を子どもに理解させる事
・子どもの気持ちをコントロールする事
という2つの理由がある。
2つの理由と「言語化」
技術的な成長を望む時、スピード感にズレが生じると、
子ども達は、今何を身に付けているか?
を明確化できなくなる。
スピード感を合わせて欲しいのは、たったこれだけの理由。
難しいのは、指導者の指導を尊重する事。
これをやっていただかないと、子どもは、
指導者じゃなくて、親に頼り始める。
この状況になるのだけは避けて欲しい。
サッカーを指導する際に、子ども達と信頼関係を構築していくのは、
指導の中でも重要な要素だ。
例え、それ違うんじゃないか??
と思ってても、「あれは、違う」とだけは言って欲しくない。
子ども達の混乱を引き起こす原因にもなるし、信頼関係が崩れると、
指導が耳に入らなくなってしまう。
子どもの気持ちをコントロールするためには、
指導者の指導を尊重していただけると有難い。
また、使う言葉には細心の注意を払って欲しい。
例えば、もっと奪う事を子どもにやって欲しい時(指導者も奪う重要性を言っている)に、
親は、「もっと奪いに行け」
と言うが、
自分だったら、
「奪えるタイミングを考えて、ボールが離れた時に体を使って奪いなさい」
と言う。
奪う事に変わりはないが、
「もっと奪いに行け」という言葉を鵜呑みにしてしまえば、
・何でもかんでも奪いに行って、考える作業がなくなる。
・取れないタイミングでも奪いに行き一発でかわされる
というリスクが生じてしまう。
指導をする中で、「言語化」には相当工夫している。
考えてプレーさせるためには、どう「言語化」すればいいかを指導者は考えてるはずだ。
参考:脳をフル活用する事のすすめ~「言語化」と「論理的思考」~
加えて、指導には、指導者のパーソナリティーが表れる。
同じ言葉でも、伝わる時、伝わらな時がある事も理解していただきたい。
参考:「勝ちたくないんですか?」の問いの答え~子ども達の「勝ちたい」の引き出し方~
まとめ
自分もサッカーをやってる子を持つ親として、接し方には注意している。
もちろん、もっと上手くなって欲しいし、言いたくなる事もたくさんあるが、
自分からは言わない。
ただ、子どもがサッカーに関心を持つ、向上心を持つような工夫はゆっくりやってるつもりだ。
話しかけてきた時に、
「じゃ~どうする??」
から入り、徐々に引っ張り込む。
後は、やるかやらないかは本人次第だし、練習で分からなかった事も、
「きっとコーチはこういう事が言いたかったんだぞ!!」
と指導者ありきで話をする。
子ども達には、それぞれの成長スピードがある。
できれば、親は、
そのスピードを見守りつつ、多くを求めない心構えを持っていただきたい。
スピード感を変えれるのは、結局は本人自身。
いつもコントロールされて、歯車が狂えば、先々のスピードアップに影響を及ぼすだろう。
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