子ども達にサッカーを教えるのは、忍耐が必要である。
大人だし、それなりにサッカー経験があるからこそ、このジレンマがあると思うんだが、
子ども達は、組み立て前のパーツの状態みたいなもんだ
ってしっかり頭に入れといた方がいい。
プラモデルを作った経験が誰しもあるだろうが、
一気に完成を目指すと、どこから手をつければいいか分からないものが、
1つずつパーツを組み立てていく事で、段々と完成に近づいてくる。
これは、サッカーの指導にも言える事で、
何でも教えてしまおう
と思えば、結局身に付けさせたい事を身に付けさせる事ができず、
1つ1つ根気強く教えていく事で、いつの間にか上達へ導く事ができる。
そう、プラモデルが完成に近づくみたいに。

全体像をイメージする事からはじめる。
まずは、どんな選手に育っていくかをイメージしなくてはいけない。
間違えてはいけないのが、
どんなイメージに子ども達を育てたいか?
ではない事。
これは、同じようだが違う。
子ども達の特徴はそれぞれ違っていて、武器も違う。
うちのクラブでは、
子ども達の個性を最大限に活かす事が大前提なので、
指導者のイメージするサッカー選手像の型に子ども達をはめ込む事はしない。
参考:「勝ちたくないんですか?」の問いの答え~子ども達の「勝ちたい」の引き出し方~
原理原則を押さえつつ、個性を活かすには、どう育てるべきかを考える。
全体像は、子ども達によって違うはずだ。
細部からコツコツ積み上げる
その上で、細部を1つずつ積み上げる。
さっきも述べたが、最初は土台作りから。
原理原則を押さえながら子ども達の個性を掴んでいく事が大切だ。
その上で、特徴を活かすにはどんなプレーが有効かを考えさせ、
少しずつ積み重ねていく。
指導者の資質として求められるもの~全てはコツコツの積み重ね~
その際、色んな事を詰め込もうとしてはいけない。
技術を修得するには、反復と頭の整理が必要だ。
身に付けようとするものが多くなればなるほど、反復の質は落ち、頭の中は混乱してしまう。
与える量を指導者がコントロールしなければいけない。
まとめ
プラモデルで例えてみたが、子ども達には感情がある。
完成に近づくためには、指導者と子ども達のコミュニケーション。
指導者と子ども達の信頼関係の構築が必要だ。
預かっている育成年代は、ステップアップしていく大事な時期である。
まだまだ、長いサッカー人生の中では、スタート地点を少し過ぎたあたり。
助走期とも言うべきか。
決して、完成に近づく事はない事も、また、知っておかなくてはいけない。
未完成でバラバラのパーツを次の世代に渡していては、次の指導者が困ってしまう。
ここまでは、ジュニア年代で育てましたという基準が必要だ。
育成と勝つことを並行して求める事は難しい。
けど、欲張らずコツコツやる事で、両者はしっかり結び付く。
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