サッカーをやっていくうえで大切になってくる目標設定。
その目標設定には、2つの型がある。
1つは、証明型。
もう1つは、修得型。
この2つの型の特性を理解する事で、目標設定への意識が変化するだろう。

証明型の特性
証明型とは、対象が、他者にあり、他者との比較で目標設定をしようとする事。
例えば、
・⚪⚪君に1対1で勝てるようになりたい。
・レギュラーとして試合に出たい
・⚪⚪の大会で優勝したい(⚪⚪のチームより優れている)
このように、
自分の立ち位置が、他者の存在よりもどうであるかが重要になる。
つまり、
他者との関係の中での自分の立ち位置の証明が、目標設定の基準になるという事。
ライバルという存在はその最たるもので、
自分自身の事より、ライバルと比較してどうかが強いモチベーションになる。
参考:ライバルの存在
ライバルの存在は、自身を成長させるエネルギーになる。
だが、ライバルに限らず、他者だけが基準になってしまうと、心がもたなくなってしまう。
そういった意味で、この証明型というのは、
短期間で目標を達成するためには、大きなエネルギーになるが、長期的な目標には向かない
と言えるだろう。
修得型の特性
修得型とは、自己が基準になり、目標設定をしようとする事。
例えば、
・ボールをなかなか思い通りコントロールできないから、ファーストタッチを意識しよう。
・すぐにプレッシャーを受けて慌ててしまうから、ボールを受ける前の工夫をしよう
・点を取れるように、もっとシュートを意識高めよう
このように、
自己が判断基準となり、技能を修得する事が目標設定の基準になる。
しっかりと自分軸を持って、目標設定をするのだが、
自分自身がしっかりしていないと、モチベーションを維持する事は難しい。
参考:自分軸を持つ!!
つまり、
自分に焦点をあて、しっかりした自己基準の元、目標設定をする事で、長期的な目標設定に向くのだが、自分軸がないと、モチベーション維持が難しい
と言える。
まとめ
結論から言うと、目標設定においてどちらの型が優れていると言う事はできない。
目標設定を行う上で、短期目標・長期目標があるように、
証明型・修得型の両方を意識しながら目標設定ができないといけない。
参考:自分を客観視できる賢さを~「競争」に勝つ事と「自分軸」を持つ事~
チーム内の競争が激しくなればなるほど、証明型の目標に偏るようになってしまう。
これは、指導していて強く感じるところ。
メンバー発表に一喜一憂したり、
チーム内の自分の立ち位置で、満足したり、悲観したりが出てしまう。
だが、子ども達にはもっと先の目標があるはずだ。
節目節目において、自分の成長を実感するために、立ち位置の確認は必要だと思うが、
そればっかりになると、今なにをすべきか?
が見えなくなってしまう。
そんな時は、
「なぜ自分はサッカーをやってるのか?」
というのを見つめ直してみたらいい。
自ずと、目標に対して何を修得すべきかが見えてくるはずだ。
両者の特性をしっかり理解し、モチベーションを維持するためには、
バランスの良い目標設定ができるようにならないといけない。
コメントを残す