サッカーは褒めた方が上手くなる。
これは、間違ってない事実だと思う。
上手くなるにも2種類あって、
・将来にきちんと繋がって上手くなる
・その場しのぎで上手くなる
この2種類があると思ってて、
前者は、褒めてあげた時。
後者は、怒る・叱った時。
こう分けられると思ってる。
だけど、怒る・叱る事が全くいけないか?
というとそうでもない。
子ども達と向き合えば向き合うほど、譲れない部分も出てきて、
どうにかしてでもケツを叩かないといけない事も多々ある。
また、今から紹介する手順の中でも、関係性があるので、
怒る・叱る行為を全く否定する。
という事はできない。
一応、分けてはみたものの、その場しのぎで上手くなる事も、
上手くなるための気付きを子ども達が得る点では、必要な事と思ってるので、
そこは、前置きとして伝えておきたい。
それでは、上手くなるための褒め方の手順を、
自分が指導現場に立ちながら意識している実際の例を交えながら説明していきます。

サッカーが上手くなるための褒め方~まずは失敗させる~
子ども達は、自由で創造力に溢れている。
これは、良くも悪くもそうであって、
悪い方向にその力が向いてしまうと、
色んな勘違いが増えてきて、歯止めが効かなくなる場合だってある。
ルールや、やってはいけないラインを簡単に踏み越えるようにもなるし、
子ども達の集団の力はすさまじく、規律なき集団に変身してしまう。
参考:自由と規律
けど、そんな時がチャンス!!
子どもは、失敗を通して学び・成長していくもの。
最初からあれこれ制限をかける事から始めるのではなく、
まずは、チャレンジさせ失敗させる。
これが最初の段階だ。
その時のポイントが、答えを与えない事。
例えば、
テーマが、周りを観る事だったとする。
「テーマを意識して周りをしっかり観てみよう」
だけでは、子ども達にとっては情報が不十分すぎて、
チャレンジしてるつもりでも失敗が出てしまう。
また、冒頭でも述べたが、失敗に対してそれが譲れない部分であれば、
わざと怒ってもいいと思ってる。
これは、1つのカンフル剤のようなもの。
チームを育てる上で、集団を維持していくのには、意図ある叱責が時には必要だ。
いずれにしても、
失敗させるという事が、最初のステップとなる。
サッカーが上手くなるための褒め方~なぜ?を解決させる~
さっきの、周りを観るというテーマで起きうる失敗には、こんな事がある。
・周りを観てるつもりなのに、体の向きが良くない。
・ボールを受ける前にもっと周りを観てれば、プレッシャーを受けずに済んだ。
このような失敗があった時に、
「自分の背中の方を観るためにはどうする?」
「ボールを持ってない時どうする?」
と問いかければ、
子ども達は解決策を考え出す。
まだ、答えは言わない。
そして、次のプレー。
子ども達は自分なりに出した答えを準備してプレーする。
それが、求めた答えと一致すれば、
「ほら、今のは⚪⚪だったから⚪⚪できたんだぞ」
と理由を明確にして褒めてあげる。
ここで始めて、「なぜ?」が解決されるんだが、
褒め方が、「ナイス!」みたいにただ単に褒めるだったらどうだろう?
「なぜ?」に対して、明確な理由を伴ってなければ、
また次に同じ失敗を繰り返してしまう。
それは、
意識の改善にまでは結びついていないから。
上手くなるには、
意識が改善され、自分自身で実行できるようになる
ところまで、到達させてあげる必要がある。
「なぜ?」を解決し、さらに「褒める」という行為が重なる事で、
子ども達の感情はよりポジティブに働くのである。
まとめ
以前は、怒る・叱る行為の方が多かったが、(今でもけっこうあるんだが)
今では、「褒める事を軸」に指導するようにしている。
これは、自分なりの経験の中で、
「子ども達の自立」
を考えた時に、褒める事を多くした方が、
子ども達はよりポジティブになると感じているから。
難しいのが、
「絶対それ分かるだろ!!」
っていう時には、怒る行為をしなければいけない事。
譲れない部分と関係するんだが、このラインを明確に示してあげないと、
ただ、「褒める事」を続けていても、
または、「褒める部分」を見つけようとしても、
子ども達に嘘をつく事になってしまう。
子ども達もその辺は敏感なんで、嘘はバレてしまう。
自分なりの本気で向き合うは、嘘・偽りなく子ども達の成長を考える事
だから、時には怒る事もあるが、
それが改善されれば、「なぜ?」の理由を明確にして、
しっかり「褒める」ようにしている。
指導者も子ども達と同じで人それぞれ。
褒め方だって、その指導者の人となりが出ないと意味ない褒め方になると思ってるし、
今日示した手順が全ての人に当てはまるとも思ってない。
だけど、これは自分なりの経験を通して参考になればと思って書いたもの。
もし、指導で悩んでたり、指導者初心者の方がいれば、
少しは参考になるかと思う。
参考:個の成長における「学ぶ事」の重要性~学び続けるための2つの方法~
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