「エディー・ウォーズ」書評~チームビルディングについて考える~

この本は、北京オリンピック、ロンドンオリンピックの2大会で競泳日本代表で活躍された

「伊藤華英」さんに紹介されて買った本。

ちょうど、2年前くらいの話だが、仕事でご一緒する中で

サッカーの指導をしている事を話すと、

この本はおすすめですよ

と紹介された。

その日のうちに買いに行き、翌日空港まで送迎するときには、既に読破できてたくらい

読みだしたら止まらなかった本。

話の舞台は、ラグビーW杯で日本代表が、

優勝候補である南アフリカ代表に歴史的勝利を収めた一部始終と、

この勝利を得るまでの監督である「エディー・ジョーンズ」氏と選手達のやりとり、心理模様がリアルに描かれている。

「エディー・ジョーンズ」氏の監督としての仕事ぶりを垣間見ることができ、

ラグビー指導者のみならず、サッカーの指導者にとっても、参考になる内容になっている。

エディー・ジョーンズ氏の仕事ぶりにみる拘りへの大切さ

この本の中で、エディー・ジョーンズの監督としての拘りが見える部分がいくつかある。

それを、紹介したい。

常に、ひとつのプロジェクトを達成するためには、「誰をバスに乗せるかが重要なんだ」

ということを力説していた。

 

「2015年に世界のトップ10に入る」というとんでもない目標のために、やらなければならない事は無数にあった。

しかし、どれから手をつけるべきか、その判断が素早かった。

「それいま、ジャパンがベースで持っているものだ。今すぐ改善する必要はない」

「この課題は年間を通して取り組まなければいけないものだ。次の年にビルドアップしなければいけないのは、これとこれ」

「25%以上効果が期待できないものに手をつけても意味がない。時間の無駄でしょう」

そうした課題抽出をしてから「誰が」「いつまでに」責任をもって仕事をするかを判断する。

責任者と納期を決めるのだ。

 

エディーの辞書に「妥協」二文字はなかった

 

エディーのチーム作りの方針は一貫していた。未熟な選手が揃ったこの集団では、

自分が全てをコントロールし、世界と戦えるレベルまで持っていかなくてはならない。

どれだけ能力が高かったとしても、セルフィッシュ、自分を優先させる人間はチームに呼ばない。

 

「W杯に向けた最後の2年間は、ベストのトレーニング環境、合宿の環境を整えなければならない。そうしなければ絶対に勝てない」

大きな目標を達成しようとすれば、それだけ大きなパワーが必要になる。

エディー氏の拘りと、

それについていった選手・スタッフ達の気持ちが1つになる事

が歴史的勝利を収めた背景にあることが分かる。

選手としてのマインドはどうあるべきか?

目標を達成するために、

選手はどうあるべきか?を本文から抜粋し紹介したい。

これまでの観察から言えば、ハッピーになった選手は成長が止まる。

それよりも、いったん精神的に停滞局面に入り、どん底から這い上がってきた選手のほうが、

とんでもない力を発揮するようになる。

 

日本ラグビーの憧れの存在になろう。

そして、歴史を変えよう。

そのためには、ハードワークを惜しんではならない。

 

脳味噌を全く使っていない。

自分の判断はなく、何のための練習かわからないままこなすだけでは、

結局、自分のものにはならない。

 

チームのまとまりを重視したとき、

プレー以外でも最大限に貢献できる選手を連れて行ったほうがうまくいく。

この抜粋した本文を読み取ることで、

選手自身はどうあるべきか?

が見えてくるはずだ。

これは、そのまま、サッカー選手として何が必要か?

という事にも置き換えることができる。

まとめ

この本の中で気になる部分をまとめてみたんだが、

今抜粋したような、監督・選手としての必要な部分の他に、

・本番に向けての選手たちのメンタルの動き

・監督・コーチ・選手が目標を達成していくまでのやりとり

・事細かな心理描写

など、読みごたえがある部分がたくさんある。

そして、それは1プレーに集約される。

南アフリカ戦の最後のを知っているだろうか?

試合時間は残り2分を切っていて、スコアは29対32で日本のリード。

日本にとって絶好の位置で日本はペナルティを得た。

後に語られることとなって、知ってる方も多いかもしれないが、

エディーは、キックで3点を狙い同点に持ち込むことを指示したが、

選手たちは、スクラムを組んで逆転のトライを狙いに行った。

目標を達成する事の大切さもこの本は教えてくれるが、

目標を達成するためには、チーム・個人がどう成長していかなければいけないか?

「チームビルディング」とは?

を考えさせられる本だろう。

それが、この南アフリカ戦で選手たちが下した判断に集約さたという事だ。

最後に、

スタジアムが揺れた。

世界が揺れた。

エディーは強烈な感動を覚えていた。

自分の息子たちが歴史を変えたんだ。

やったんだ。ついに息子たちが。

読み進めていく中で、一番身震いした箇所。

感情移入しやすい本で、何度も読み返す事ができる本である。

指導者のみならず、仕事をする上でもきっと参考になるはず。

プロを本気で目指そうとしている子ども達にもぜひ読んで欲しい一冊だ。











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ABOUTこの記事をかいた人

筑波大学体育専門学群卒業。大学4年次に【日本一】を経験する。卒業後、地元熊本に帰り、高校保健体育の教員として3年間教育現場に立つ。 その後、現在のソレッソ熊本で指導を始め、現在に至る。ソレッソ熊本で指導を始めておよそ10年間。 その中で培ってきた経験を、ブログという形で発信し、独自の視点で少年サッカーについての考えを述べていきたい。