「なぜ?」という質問を繰り返してみよう。
「なぜこのトレーニングをやっているのか?」
「なぜファーストタッチが重要になるのか?」
「なぜキック力をつける必要があるのか?」
探し出せば、色んな問いにぶつかる。
これが、もし受け身の姿勢であれば、自分に「なぜ?」を問いかける事はない。
ただ与えられた練習をこなし、指摘されたら指摘された事だけを解決しようとし、
自分の頭で考えてプレーできなくなってしまう。
サッカーのピッチ上で起こる出来事は、常に変化し、
その都度指導者が全てをコントロールする事はできない。
ピッチ上で起こった問題の解決は、自分自身でするものだ。
つまり、ピッチ上では自分自身がプレーヤーとして「自立」しなければいけない。
「なぜ?」という質問を繰り返してみよう。
正解なんて求めなくていい。
導き出された答えを出す過程こそが、考える力を生み出し、受け身からの脱却に繋がるはずだ。

トレーニング(ゲーム)をより効果的にするための「なぜ?」という質問
指導者が考えているトレーニングには、意図があるはずだ。
それは、週末のゲームでの改善かもしれないし、今の時期に身につけておかないといけない事の積み重ねなのかもしれない。
もちろん、指導者もテーマを口にすることで、意図を伝えているのだろうが、
必ずしもトレーニングの全てが自分のためにやっていることとは限らない。
例えば、
練習のテーマがスルーパスで、行われたトレーニングが2対2だったとする。
ある子にとっては、スルーパス以前に、ボールを扱う事に課題があったり、
いつスルーパスを出せばいいかさえ分からない事もあるかもしれない。
トレーニング課題と個人の課題は必ず一致する事はない。
「なぜこのトレーニングをやっているのか」を理解し、
自分はそのためにどこを意識すればトレーニング目的を達成できるか考える必要がある。
ゲームだってそう。
「なぜ点が入らないのか?」
「なぜボールを取られてしまうのか?」
を考えピッチレベルで解決していかないといけない。
「なぜ?」を考える習慣がつくと、思考が整理できてやる事が明確になる。
やる事が明確になると、1つ1つがクリアになり、ステップアップを実感することができる。
意識を高めるには、小さな成功の積み重ねが必要だ。
参考:小さな勝利と小さな敗北の積み重ねの差がモチベーションに差をつける
「なぜ?」を考える習慣をつけ、効果的なトレーニングを行い、成長を実感しよう。
「なぜ?」を繰り返し迷子にならない事~因数分解の考え方を応用する~
「なぜ?」を繰り返すことの問題として考えられるのが、
答えを求めすぎて思考の整理ができなくなる事。
考えるほど思考の迷路にはまっていき、迷子になってしまう状態だ。
自分のやる事を整理するはずが、整理できなくなったら本末転倒。
その時に必要になるのが、因数分解的な考え方だ。
この事については、以前も詳しく記事に書いた事がある。
参考:失敗から学べてますか?サッカーに応用できる因数分解の考え方
迷路になる原因は、やるべきことがどんどん増えていき、
本当にやるべきことが見えなくなってしまう状態である。
本質を見抜く力といえば分かりやすいかな??
課題の根本に「なぜ?」を繰り返す中で近づいていかないといけない。
大きな括りから、どんどん小さな括りに絞っていくイメージだ。
まとめ
子ども達を指導していると、トレーニングに対して受け身の子が多い事が気になってしまう。
いくら言葉で「受け身になるな!!」と言ったところでそう簡単にその姿勢は変わらない。
「受け身になるな」という事自体が、子ども達にとっては与えられた課題で、解決策が分からないのだろう。
指導者も子ども達の「なぜ?」を引き出すような質問力が必要である。
与えられたものに反応する事は簡単だ。
だが、色んな課題は、視点を変えると新たな課題が出てきたりもする。
そこで必要になるのは、発想の広がりと、どれだけ思考の足跡を踏んでこれたかだろう。
参考:積み重ねた経験と思考の足跡~インテリジェンスさを発揮するには~
「なぜ?」を意識する事で、考える癖がついてくる。
それがきっと受け身からの脱却につながるはずだ。
ちなみに、このブログも「なぜ?」書き続けているのかを問いかけてみた。
サッカーに関わる子ども達・指導者の方・保護者の方に色んなサッカーの見方がある事を知ってもらいたいから。
個人の経験を元に書いたものが多くこれが全て正解だとは思わないが、
何か気付きを得て、読んでくれてる方の思考が広がってくれたらと願っている。
最後に、
【2019シーズン始動】
”大学日本一”とは。
全てはこの問いから始まりました…。私たちの想いをここに記しました。https://t.co/1GzVlDFQDG
筑波大学蹴球部はこの想いを胸に躍心して参ります。#筑波大学蹴球部#人の心を動かす存在#躍心#大学日本一とは pic.twitter.com/UpSUJpDmVU
— 筑波大学蹴球部(サッカー部)|躍心 (@Tsukuba_shukyu) January 16, 2019
「なぜ?」を追い求めると、本質にたどり着くこともできる。
コメントを残す